清水の舞台からどんぶらこ

俳句や短歌などを月刊ペースで

愛されて

いつまでも死者のままではいられない 目覚まし時計はいつもうるさい

 

愛されて蝿の名残の潰される

 

ショッピングモールで孫にチョコレートケーキを強請られるフー・マンチュー

 

闇深く深くや秋の昼を置き

 

永遠を赦してほしくてどうぶつの森をゆっくりケースにしまう

 

死刑宣告せよ柿を吊るように

 

愛という言葉ばかりを追いかけてとうとうここまで来たよ ねえ、ユダ

 

流体の詩人詩を読む声低く

 

終わったらすぐ用意して始まりなさい、始まりなさいと君の呼ぶ声

 

無花果に生まれて死んで愛されて