清水の舞台からどんぶらこ

俳句や短歌などを月刊ペースで

2020-01-01から1年間の記事一覧

ロボット

もうすでに壊れてしまったロボットのねじを回し続けるお仕事 地虫出づはじめの声は一斉に 朝になるまえに君から溢れ出す光でもって目覚めたいんだ にんがつの月しづかなりしづかなり come together 明日を元気に生きるため失われるビートルズの魔法 エロティ…

老女たち

猫と猫のマネキンと猫の恋 アンデルセン童話の中の天国の話ばかりをする老女たち うららかやうすむらさきのドラッカー 少年の去ってゆくたび老人は神話を読んでいって眠って 誰になろうか大人になればラムネ壜 点滅をしてる信号機の裏のはがれかけてるポスタ…

さびしさ

米いつもより艶やかで初竈 毎日が祭りなのです朝食にバターロールを選ぶことさえ 春めいてアルミホイルのぬるくなる 風が吹くと舞い散ってしまうものたちと本のページと留まるインク 洗濯物みな飛び出でて春嵐 まいまいのテカりが不気味だったので今日はフレ…

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叙情的短歌です ます 叙情的文語がここに書かれています 直線状にある||| (かれき) と|||| (でんせん) と ゆるやかに暗色になるコカ・コーラを予言と言ってアメリカへ行こう 紀元前よりのたのたと海鼠かな リゲティの声宇宙から降ってきて人工知能たちがしあ…